「学資保険に育英年金が付きますよ」といわれることがあります。
これは大手国内生命保険会社では今でも育英年金をすすめることが多いと思います。
育英年金とは
育英年金とは、一家の大黒柱である親が万一亡くなってしまった際に、
子供に対して年間30万円や50万円といった年金を満期まで受取れるものです。
例えば、18歳満了の学資保険で30万円の年金特約を付けていた場合、子供が10歳のときに契約者である父親が亡くなった際には、残り8年間毎年30万円ずつ子供が受取ることができるものです。
趣旨としては、子供が大学へ行くくらいまでの間の生活費を保障するものですね。
以前は付けている人も多かったのですが、最近では少ないようです。
学資保険に育英年金を付けるメリットとデメリット
この年金特約を付けるメリットとしては、やはり万一の際に
生活費を確保できるということです。
逆にデメリットとしては
- 満期返戻金(戻り金)が少なくなる
- 子供が受取ると所得税がかかる
というものがあります。
育英年金は特約となるものなので、これに充当される保険料は掛け捨てです。
ですから、その分、戻り率が悪くなります。
また注意したいのは、これを子供が受取った場合には、
受取る年金から払込保険料を差引いた分が子供の所得になり、所得税になるということです。
基礎控除の38万円を引いた金額に対して課税されるのでそれほど大きな金額にならないとは思いますが、注意が必要です。
もし付けるとすれば、基礎控除の38万円までの範囲内で設定することをおすすめします。
学資保険と親の死亡保障は分けるほうがベター
学資保険に親に万一の際の保障を付けるよりも、
教育資金の積立と死亡保障は分けた方が良いでしょう。
仮に30万円の年金を付けていたとしても、上記の例ではトータルで240万円しか受取れません。
それなら親の死亡保障を別で掛けておくほうが良いでしょう。
また、学資保険には保険料払込免除特約を付けることができますので、
最低限これを付けておくことで、親に万一があっても教育資金だけは確保できます。
逆に、幼稚園、保育園、学校などで斡旋されている損害保険会社が運営する子供保険にも、育
英年金が付くケースもあります。
こちらは保険料が安いので入っておいても良いと思います。
学資保険などの貯蓄タイプの保険は、特約を付けると元本割れしてしまうケースがあります。保障は大いに越したことはありませんが、バランスを考えて加入したいものです。