今回は学資保険・こども保険に関係のある、生命保険会社が抱える「逆ザヤ」の問題についてご紹介したいと思います。

 

といっても、これは今から加入する保険に関係があるわけではありません。

 

多くはバブル期に加入された保険の運用利率が良かったために、契約者にとっては有利だけれども保険会社にとっては厳しいことになったお話です。

 

「こんなこともあったんだあ」という感じで読んでいただけると幸いです。

 

 

保険会社が抱える「逆ザヤ」問題とは?

 

 

学資保険などの積立タイプの生命保険で、お金が増えて戻ってくる仕組みのおさらいです。

 

 

なぜ、学資保険や低解約返戻金型終身保険あるいは養老保険などでは支払った保険料以上にお金が戻ってくるのでしょうか?

 
それは、預かった保険料を生命保険会社が株や公社債、不動産などを通して運用して増やしているからです。

 

 

例えば保険会社が契約者から100万円の保険料を受け取った場合。

 

契約者へは20年後に110万円にして返しますよという約束をしたとします。

 
18年間かけて株で運用して20%の利益を出したとします。

 

そうすると、120万円になりますよね。

 

元金から増えた利益の20万円を「利ざや」と言います。

 

この言葉は聞いたことがあるんではないでしょうか?

 
18年後、契約者へは約束通り110万円を支払うことができます。

 

また、保険会社も10万円のお金が残るのでこれが会社の利益ということです。

 

これが最も理想的な形です。
バブル期などで経済が大きく成長している時代には株価がどんどん上がり、このような好循環が生まれていました。

 
しかし、バブルが崩壊してしまいました。

 

株価は大幅に下落してしまいます。

 

仮に上記と同じ契約をしていた場合を想定しましょう。

 
保険会社が保険料100万円受け取った場合。

 

当初は景気が良かったので110万円にして返しますよという約束ですよね。

 

保険会社としては「株価が上がって利益が見込めるだろう」という頭でいます。

 

 

しかし、景気が悪くなり株価が大暴落したとします。

 

そうすると、100万円のお金が18年後、80万円になってしまったとしたら。。。

 

それでも契約者に対しては110万円を返す約束をしているので、そこは変えられません。

 

 

100万円が80万円になって20万円の赤字が出ているのにもかかわらず、10万円上乗せで返さないといけませんので、保険会社としては30万円もの損失が出てしまいます。

 

 

これが「利ざや」に対して「逆ざや」と呼ばれるものです。

 
バブル期の株価の暴落はかなり大きかったので、保険会社はこの「逆ザヤ」にでかなり苦しみました。

 

生命保険会社が相次いで倒産したのもこの「逆ザヤ」が原因でした。

 
特に大手保険会社は契約数も多いので苦しかったと思われます。

 

大手の場合は年間2000億円~3000億円くらいの逆ザヤがあったといわれていますので、これが3~4年続くと1兆円ほどの損失になってしまいます。

 

 

現在はこの問題はある程度落ち着きましたので、これから学資保険を契約する人にとっては関係のない話かもしれませんね。参考までに留めておいてください。