「終身保険の払込方法と保険料の関係について」でお話したように、終身保険は払い込みが終了した時点で解約返戻金が支払い保険料の総額を上回るケースが殆どです。
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低解約返戻金型終身保険は学資保険・子供保険がわりに
この特性を更に生かしたのが「低解約返戻金型終身保険」です。
これは、保険料払込期間に解約した場合の解約返戻率を普通の終身保険の70%くらいに抑え、逆に払込満了後の解約返戻率を上げるものです。
一般の終身保険のイメージ
払込満了の時期が来ても、解約返戻金はしばらくの間は元本割れしている状態です。
低解約返戻金型終身保険のイメージ
保険料の支払いが完了した時点での解約返戻率はグッと上がります。
この保険のデメリットとしては、払込期間中の解約返戻率が下がってしまうことです。
終身保険は払込期間中に解約した場合は元本割れして目減りするのが一般的ですがあ、低解約返戻金型終身保険はその金額が一般のものより大きく、約30%ほど元本割れリスクが大きくなってしまいます。
契約年齢や払込年数などにもよりますが、
保険料払込満了した時点での解約返戻率が110%を超えるものもあり
銀行金利が超低金利の現在、確実な増加が見込める運用としても注目されています。
積立定期預金 【教育資金の積立専用口座を作ろう】でもお話しているとおり、現在の銀行金利はかなり良いところで0.5%ほどですから長期的に見ていかに低解約返戻金型終身保険がわかると思います。
低解約返戻金型終身保険なら死亡保障も割安で準備できる
また、払込期間満了後も死亡保障は続きますし、
解約返戻金も保険を続けている間は増え続けていきますので、
子供の何らかの資金として解約して返戻金を使う必要がなければ自分たちの老後資金としても活用できるます。
低解約返戻金型終身保険は学資積立や子供の結婚資金、老後資金など
その時期が来るまで取り崩さないことが前提の積み立てとして有効です。
長期的な運用に向いています。
長期的な視野で考えるなら低解約返戻金型終身保険、
短期的な視野で考えるなら自由が高く元本割れしない定期預金など
組み合わせて積立てていきましょう。
予断になりますが、解約返戻率が高い低解約返戻金型終身保険が保険料改定などで解約返戻率が下がることがあります。
既にこの保険に加入している人は影響がないのですが、これから入る人は「あと一ヶ月早く入っていれば
もう少し解約返戻率が高かったのに・・・、」となるケースもあります。
低解約返戻金型終身保険は続けてこそ意味がある保険
保険会社は保険料や解約返戻率を決めるとき、ある一定の契約者は解約するという見込みで保険料を計算しているのですが、こういう商品ですので予測したより解約する人が少なかったため起こります。
途中で解約する人が少ないと、払込満了時期にたくさんの解約返戻金を支払わないといけなくなります。
そのため保険会社の利益が少なくなると判断される結果だと思われます。
(これはあくまでも予測の範囲内です)
低解約返戻金型終身保険は、保険期間満了前に解約すると通常の終身保険よりも解約返戻率が低いので
ファイナンシャルプランナーなどと相談しながら、しっかりとした資金計画のもと活用しましょう。