公的年金における遺族年金の仕組みについてお話したいと思います。

 

 

公的年金には老齢年金のほかに、遺族年金というものがあります。

 

これは被保険者である一家の大黒柱のご主人がなくなられた場合などに、遺族の生活保障です。

 

では、具体的にサラリーマン世帯でどれくらいの支給があるのでしょうか?

 

遺族年金の具体的な支給例

遺族年金 受取額

【家族設定】

  • サラリーマンのAさん(35歳)
  • 妻 (32歳)
  • 子供(3歳)
  • 子供(1歳)

のケースを想定してみます。

 

35歳でAさんが亡くなった場合。
遺族(残された家族)は妻、子供2人の合計3人になります。

 

サラリーマン家庭なので受取れる遺族年金の種類は

  1. 遺族基礎年金(国民年金
  2. 遺族厚生年
  3. 子の加算
  4. 中高齢の加算

の4種類となります。

 

けっこういろんな種類の年金を受け取ることになりますね。

 

 

遺族年金の支給額

 

1,遺族基礎年金(国民年金)

 

遺族基礎年金は子のある妻または子が受取れるものとなります。

 
ですから、17歳未満の子供がいることが前提となりますので、子供のいない場合や子供が18歳を超えてしまうと受取れなくなりますので注意が必要です。

 

遺族基礎年金の基本額は月額65,500円で年間で786,500円となっています。

 

2,遺族厚生年金(厚生年金)

 

遺族厚生年金の目安は、被保険者(夫)が年金加入期間が25年未満なので、

 

平成15年3月以前の平均月収が24万円

 

平成15年4月以降の平均月収が32万円の場合で、

 

月額31,900円で年間で383,500円となります。

 

③子の加算(国民年金)

 

子供がいる場合、人数によって更に加算されます。

 
今回は子供が2人いる妻の場合なので、月額37,700円で年間で452,600円となります。

 

 

④中高齢の加算額(厚生年金)

 

中高齢の加算は、遺族基礎年金を受給できない妻が、40歳から65歳になるまでの間、遺族厚生年金に加算されるものです。

 
これは夫が死亡したときに40歳以上で子供がいない子供が対象となります。

 

今回の例の場合、1歳の子供が18歳以上になり、遺族年金の受給ができなくなった以降に受給できるものです。

 

月額49,100円で年間で589,900円となります。

 

ここまでが遺族年金としてサラリーマンが実際に受取れるものになりますので、ここまでをしっかりと押さえて

遺族年金で実際に受取れる金額シュミレーション」では、受取れる遺族年金の合計金額のシュミレーションについてお話したいと思います。